今回はビタミン群の一つ「ビタミンB1」の良い所、悪い所について説明していきたいと思います。
ダイエット食品等で見かける事の多いこの「ビタミンB1」という栄養素、何だか聞いた事はあるけど詳しい効果や副作用はあまり知られていません。
とりあえずビタミンって言う位なんだから体にいいし、健康の為にいっぱい取り入れた方が良いに決まってる!と思ってるあなた、、、
間違った摂取の仕方をしてると後でとんでもない事になるかもしれませんよ?
目次
ビタミンB1
「ビタミンB1」とはビタミン群の一種です。
別名チアミン、サイアミン、アノイリンとも呼ばれ、医学的にはチアミンと言う呼び方の方が一般的です。
この「ビタミンB1」は水溶性で水に溶けやすい性質を持ち、また加熱する事により可溶性は増すが、アルコールでは溶けません。
「ビタミンB1」は人間の体を作る上での大切な補酵素の一つです、主に糖質の代謝を助ける重要な役割を担っています。また脳の活動のや神経細胞の維持にも「ビタミンB1」は使われます。
ですので、多くのダイエット食品や健康食品にこの「ビタミンB1」が含まれているのです。
ビタミンB1が多く含まれる食材
「ビタミンB1」が多く含まれる食材は、酵母、胚芽、豚肉、レバー、豆類に多く含まれています。
上記で説明しましたが「ビタミンB1」は水溶性で水に溶けやすい性質がある為、食材を調理する前に丁寧に水で洗ってしまうと、水に溶けて流れ出てしまいます。
ですので「ビタミンB1」が豊富な食材を食べたとしても、調理の段階で1/3は流れ出てしまっていると認識しておいた方が良いでしょう。
ビタミンB1の摂取量
「ビタミンB1」の摂取目安ですが、一般的に成人男性で1.1mg、成人女性で0.8mgで、摂取エネルギー1000キロカロリーに0.35mg必要とされています。
「ビタミンB1」はニンニクに含まれるアリシンと非常に相性が良く、結合するとアリチアミンと呼ばれ、吸収効率が大幅に増加します。
ビタミンB1が不足すると
「ビタミンB1」が不足すると体に様々な障害が出てきます。
代表的な病気に「脚気」があります。
これは心不全と抹消神経障害をきたす疾患で、「ビタミンB1」が体内に著しく欠乏した時に起こる病気です。主に下肢がむくみ、しびれ、酷くなれば心臓機能の低下・不全などを併発します。
あまり知られていませんが、「ビタミンB1」が不足して起こる病気は脚気だけではありません。
「ウェルニッケル脳症」と言う病気も「ビタミンB1」の著しい欠乏により引き起こる病気です。末梢神経や筋肉に支障をきたすのが脚気ですが、ウェルニッケル脳症は神経系に障害をきたす病気です。
主に眼球運動麻痺、歩行障害、記憶障害が起こります。
また、記憶力が著しく低下してしまうので、アルツハイマーや認知症と似た症状を発症します。
上記は大幅に「ビタミンB1」が不足しない限りは発症しませんが、少量不足するだけでも、疲労感や倦怠感、集中力の低下、精神不安、イライラ、また肥満の原因にも「ビタミンB1」不足が挙げられます。
「ビタミンB1」は体の至る所で必要になるので、少量不足するだけでも人体的負担は計り知れないものとなります。
ビタミンB1の良い所
さて、「ビタミンB1」が私たち人間が健康に生きるにあたってどれだけ大切か分かって頂けたと思いますのでここからは「ビタミンB1」の良い所を説明していきます。
手軽
今では健康食品からダイエット食品、栄養剤にも取り入れられている「ビタミンB1」は比較的手軽に不足分を補えるのが利点ですね。
水溶性の性質のお陰で飲料として手軽に世に出回っていますし、栄養剤なんかには絶対に含まれている栄養素ですね。
ダイエット
ダイエットにも効果てきめんな「ビタミンB1」。
糖質をカロリーとして変換するのに重要な役割を果たす「ビタミンB1」はダイエットをする人たちの強い味方。
補酵素として酵素の働きを助け、吸収・輸送・代謝・排泄の手助けをする「ビタミンB1」はダイエットする方には無くてはならない存在です。
二日酔いの早期解消
二日酔いにも「ビタミンB1」がおススメ!!
お酒に含まれるアルコールを分解する過程で「ビタミンB1」は大量に消費されます、消費されるのが分かっているなら、アルコールと一緒に「ビタミンB1」をガブガブ摂取しておけば、二日酔いになりにくいです。
また、二日酔いになってしまっても、不足している「ビタミンB1」を摂取してあげれば、頭痛、吐き気、胃もたれの緩和をしてくれます。
疲労回復効果
「ビタミンB1」は疲労回復効果絶大!!
体内に不足すると疲労感、倦怠感を引き起こす「ビタミンB1」、しかし、体内に必要量満たされていれば、疲れにくい体が出来上がる。
疲れやすい人には、豚ニラ炒めが特におススメ!!
豚に含まれる「ビタミンB1」とニラに含まれる「アリシン」が結合し「アリチアミン」となり瞬く間に体内に吸収され、疲労回復効果は絶大です。
肩こりにも・・・
肩こりにも「ビタミンB1」は最適。
「ビタミンB1」を摂取する事により、溜まった乳酸を分解し、筋肉の疲労などを緩和し、肩の凝り、痛みなどを軽減してくれます。
水溶性なので・・・
「ビタミンB1」の性質は水溶性なので、必要以上に摂取したとしても人体にほぼ悪影響がありません。
摂り過ぎた「ビタミンB1」は即座に尿となって体外へ排出されるので、摂取目安はあるもののあまり気にする必要がなく、非常に扱いやすい栄養素です。
イライラ予防に
「ビタミンB1」は脳の中枢神経に働きかける効果があるので、不意のイライラを抑え、心を落ち着かせてくれる作用があります。
また、女性の生理時などホルモンバランスが崩れた時のイライラを抑えてくれる効果もあります。
ビタミンB1の悪い所
精神安定、疲労回復、病気予防に、人間が生きる為に絶対に必要な「ビタミンB1」。
果たしてそんな非の打ちどころのない「ビタミンB1」には副作用等はないのでしょうか?、今度は「ビタミンB1」の悪い所を説明していきます。
貯蔵量が・・・
水溶性の為に不要な分はスグに尿となって排出されてしまう「ビタミンB1」。
これは、体内に余剰分を保存しておくことが出来ないということ、したがって常に意識し体内で「ビタミンB1」が不足しない様に摂取し続ける必要があります。
一時的に大量摂取・・・
一般的に「ビタミンB1」は過剰摂取しても悪影響は無いとされていますが、短いスパンに大量に摂取してしまうと頭痛や痒みなどの症状を発症してしまうかもしれません。
余剰分が体内に出てしまう事が分かっている人は、一度に大量に摂取しないとは思いますが・・・
まとめ
さて、「ビタミンB1」の良い所、悪い所を説明してきましたが、優秀過ぎる程に優秀でしたね。
さすがは人間に必要とされる栄養素ですね、そんな「ビタミンB1」
星★★★★★★★★★☆
まさにパーフェクト・オブ・栄養素です。
まったくもって非の打ちどころがなく、疲労回復効果、肩こり予防、イライラの解消、ダイエット効果も高く、尚且つお手軽に取り入れる事が出来るとくれば、言う事はありません。
むしろ欠点を上げる方が難しいくらい・・・
また、不足すれば色々な病気の元となる事から、積極的に摂取していきたい栄養素のひとつですね。
唯一の欠点が、体内に余分に取り込むことが出来ない点、こればかりは「ビタミンB1」の性質上仕方のない事かもしれませんが、定期的に取り入れる意識がないと忘れてしまいそうなんで星一つマイナスです。
皆さんも「ビタミンB1」を適切に摂取して健康な体作りを目指しましょう。
(ダイエット効果はありますが、「ビタミンB1」はオーバーしたカロリーを帳消しにしてくれるようなものではありません。したがって「ビタミンB1」を適切に摂取していても、太る時は太ります)